37年目のチェルノブイリデー市民集会の中止のお知らせ


掲載日:2023.04.26

「37年目の4.26チェルノブイリデー市民集会」は、雨と強風が続くことが予想されるため、中止を決定いたしました。集会は中止となりましたが、集会で予定しておりましたアピール文を掲載いたします。

 


 

37回目の4.26チェルノブイリデー市民集会アピール(案)

2023年4月26日

 チェルノブイリ原発事故から37年目を迎えました。

 また、ロシアによるウクライナへの軍事侵略から一年以上が経ちました。この間、軍事施設のみならず住宅街への攻撃で子どもを含む数多くの民間人が命を落としています。さらにはジュネーブ条約で禁じられている原子力発電所への攻撃も行われ、万が一、その攻撃によって原発事故が起きれば、世界中に放射性物質が広がり地球環境にとって取り返しのつかない、深刻な影響を及ぼすことは明らかです。核も戦争もない社会へと変えていくため、今こそ、全世界の人々と手をつなぎ、脱原発社会を実現していかなければなりません。

 日本では、東京電力福島第一原発事故から12年が過ぎましたが、未だ、高濃度の放射性物質の放出や放射能汚染水の流出が続き、廃炉完了の見通しは全くありません。また、全国で約3万1千人が避難生活を送っており、元の土地に戻れたとしても同じ生活を取り戻すことは厳しい現状です。このような中、日本政府は、気候変動対策やロシアのウクライナ侵略によるエネルギー危機を掲げ、次世代革新炉の開発や運転期間60年超えなどの基本方針を決定し、原発推進へと政策を大きく転換しました。しかし、事故が起きた際のリスク管理、核のゴミの行き場がないまま稼働している現状など、どれをとっても根本的な問題が解決していないまま政策が推し進められています。 私たち国民のいのちと暮らしを守るため、原発回帰政策を決して認めることはできません。

 北海道では、1984年に幌延町に中間貯蔵計画が浮上して以来、「北海道を核のゴミ捨て場にしてはいけない」と多くの道民が連帯し活動をすすめています。このような中、特定放射廃棄物最終処分場選定に向け、多くの道民の不安や反対の声を無視し、寿都町・神恵内村で原子力発電環境整備機構(NUMO)により文献調査が行われてしまいました。現在、経産省の審議会ワーキンググループが文献調査に関するNUMOの「評価の考え方」を検証しており、報道によると今春にも報告書を完成させるとしています。道民の命と暮らしを守り、食の安心・安全と豊かな自然環境を次世代に引き継ぐためには、無害化に10万年以上が必要とされる核のゴミを道内に持ち込み地層処分する調査や研究計画は、即時中止すべきです。泊原発については、2012年より3基全てが停止していますが、電力不足は生じておらず、原発がなくても電気は足りることが証明されています。

 核と人類は共存できません。次世代に自信を持ってバトンタッチできる社会をつくるため、原発に頼らない社会の確立をめざし、ともに粘り強く活動をすすめましょう!チェルノブイリ、福島の教訓を生かし、「原発いらない!いのちが大事」の声を力強くあげていきましょう!

2023年4月26日
4.26チェルノブイリデー市民集会実行委員会