憲法改悪の流れに抗して『憲法フォーラム』(全1日学習会)に230余名が参加。


掲載日:2005.04.12

今年はアジア・太平洋諸国への侵略と植民地支配によって、世界に大きな被害をもたらした戦争から60年にあたります。日本国憲法は、この反省の中から、国際協調と戦争放棄の平和主義、基本的人権、主権在民を三大原則として誕生しました。
しかし、この憲法は、その後、歴代保守政権の強引な拡大解釈のもとで、自衛隊の肥大化と日米軍事同盟の強化によって世界有数の軍事大国と化す中で踏みにじられ続けてきました。その結果、現小泉政権のもとでは戦地への自衛隊派兵、「多国籍軍」への参加という事態にまで発展しています。
「改憲」への大きな流れの中で、私たち平和運動フォーラムは全力で平和憲法を守り、この理念を実現するための運動を前進させようとしています。そのためには学習活動を強めることが不可欠です。そのスタートとして一日会期の学習会が開催されました。
『憲法フォーラム』(学習会)は、4月2日(土)の10:00~16:00にかけてホテルユニオン(札幌市中央区南3条西12丁目)を会場に開催されました。この学習会では昼食をはさんで、次の4講座が集中して開かれました。
講座1「憲法を取り巻く現状と危機」
講師 野田 正彰(関西学院大学教授・比較文化精神医学)
講座2「いま、なぜ平和基本法か」-その意義と課題-
講師 前田 哲男(東京国際大学教授、軍事評論家)
講座3「憲法問題をめぐる国会の状況」
講師 小林 千代美(民主党衆議院議員)
講座4「憲法改定をめぐる諸状況と平和フォーラムの運動」
講師 福山 真劫(フォーラム平和・人権・環境事務局長)

このフォーラムは憲法をめぐる全般的状況の把握、改定に対抗する構想の必要性から検討されつつある「平和基本法」の理論的基盤は何か、国会、政党の動きをリアルに捉える、そして、今後の運動の具体化をどうはかるか等、立体的、実践的に構成されました。平和基本法などに多くの質問、意見も出され、活発な学習の場となりました。
当初は今後の運動を担う、幹部、活動家を中心に100名~120名の参加が見込まれていましたが、結果的には230名を上回る参加者となりました。マスコミには紹介しませんでしたが、市民団体からも多数が参加、憲法問題が大きな関心を呼んでいることを示しました。
この成果をもとに、今後は全道の各地域で学習活動が進められます。また5月3日の憲法記念日には、各地のフォーラムを中心に多様な催しが行われることも決定しています。