広島で「原水禁国民会議結成40周年のつどい」を開く
掲載日:2005.02.08
原水爆禁止日本国民会議(原水禁国民会議)は、「いかなる国の核実験にも反対」の立場で、1965年2月1日に結成されました。以来、反核、脱原発、ヒバクシャ援護・連帯の運動を力強く進めてきています。被爆60周年にあたる今年2月に結成40周年の節目を迎えることになりました。
多くの人々が築き上げてきたこれまでの運動を振り返り、あらためて運動の原点を確認すること。その中から今後の展望を語り合い、運動の方向性を明らかにするために「結成40周年のつどい」が被爆地広島アークホテルで開かれました。(全国から150名、北海道からは4名が参加)
2月4~5日にかけて開催されたつどいの1日目は、岩松繁俊原水禁議長の自らの被爆体験を踏まえ「戦争加害を自己反省した上で原爆被害の実態を訴えたい」と主催者挨拶の後、広島被団協(被爆者団体協議会)坪井直理事長が「被爆者として生きている限り平和のために頑張りたい」と訴えました。続いて宮崎安男広島原水禁顧問による「原水禁運動の歴史」の講演がありました。宮崎さんは原水協系による世界大会分裂などの歴史を踏まえ、「人類が受けたあの悲惨な状況を考えると、核は恐ろしいもの。そこには軍事利用も平和利用もない」と、原水禁運動の基調である“あらゆる核に反対する”運動の発展を強調、「今後の運動の重点としてアジアの非核地帯化に集中して取り組むべきだ」と訴えました。
休憩を挟んで「原水禁の今後、展望」のテーマで福山真劫原水禁事務局長による問題提起を受け、被爆60周年を迎えた原水禁大会の統一、核兵器廃絶、脱原発運動などを中心に活発な討論が交わされました。
2日目は、原子力資料情報室共同代表、伴英幸さん、西尾漠さんによる「核燃料サイクル政策と進行する法改悪」、続いてピースデポ副代表の田巻一彦さんの「NPT再検討会議と東北アジアの非核化」の講演がありました。
このつどいの中で、原水禁の編集した発行されたばかりの「核問題ハンドブック」が紹介されました。世界の核兵器と原子力発電の実態、核軍縮に向けた国際的取組みなど詳細に解説されています。後日、北海道平和運動フォーラムとして斡旋する予定です。