電源開発による「大間原発」の審査申請に対する抗議声明
掲載日:2014.12.16
電源開発は本日16日、建設中の「大間原発」の稼働に向けた「適合性審査」を原子力規制委員会に申請しました。つきましては、北海道平和運動フォーラムは、抗議声明を発出しましたのでお知らせします。
電源開発による「大間原発」の審査申請に対する抗議声明
電源開発は本日(16日)、建設中の「大間原発」の稼働に向けた「適合性審査」を原子力規制委員会に申請した。
現在建設中の「大間原発」は、猛毒プルトニウムを含むMOX燃料を全炉心に装荷する世界初の商業炉で、核分裂の制御がきわめて難しく、安全性に重大な懸念がある。また、専門家からは、原発の敷地内や周辺海域の津軽海峡巨大活断層や平舘海峡撓曲などの活断層の存在も指摘されている。
函館市は「大間原発」から津軽海峡を挟み、最短で23㌔に位置しており、ひとたび事故が起きればその被害は甚大なものとなることは明らかだ。そのため、函館市は国と電源開発を相手取り、自治体として初めて「建設差し止め訴訟」を起こした。関西電力大飯原発をめぐる訴訟で福井地裁は今春、広範囲の住民への危険を認め、運転の差し止めを命じた。
「東京電力福島第一原発事故」から3年9か月が経過したが、事故はいまだに収束の見通しも立たず、事故原因も究明されていない。
「福島原発事故」の教訓や函館市による訴訟、福井地裁判決を無視し、ましてや建設中であるにもかかわらず、審査申請した電源開発の姿勢は「稼働ありき」の「見切り発車」であり断じて容認できない。満身の怒りを持って抗議し撤回を求める。
使用済み核燃料の六ケ所村再処理工場は完工のめどが立っていないうえ、再処理して取り出したプルトニウムを燃やす高速増殖炉「もんじゅ」もトラブル続きで、大間原発が組み込まれている「核燃料サイクル」自体がすでに破たんしている。
北海道平和運動フォーラムは、「さようなら原発1000万人アクション北海道」に結集し、大間原発の建設撤回や原発の「再稼働」阻止、核燃料サイクルからの撤退など、脱原発の道民運動を強力に展開していくことを表明する。
2014年12月16日
北海道平和運動フォーラム