私たちはあらゆる戦争を許さない!軍事一体化にNOを!-千歳で日米実動訓練反対集会を開く-


掲載日:2005.02.28


いまアメリカは効率的に部隊を地球上に展開させるため、世界規模での米軍再編(トランス・フォーメーション)を進めようとしています。この中では日米の軍事一体化が進み、在日米軍基地の機能が飛躍的に強化されることになります。
アメリカの狙いは「在日米軍基地」を「極東」に限定することなく、太平洋、インド洋から中東、アフリカまでの地域紛争に介入させるための前進基地にすることにあります。また、この中では沖縄駐留の海兵隊砲兵部隊を、北海道の矢臼別演習場や東千歳基地に移転する計画も伝えられています。
このような動きの中で、毎年、北海道で開催されている日米冬季軍事訓練が2月28日から実施されようとしていました。この訓練には陸上自衛隊第7師団700名、米軍アラスカ州兵300名が投入され、北海道大演習場(島松)と東千歳基地が舞台となっています。

これに抗議する集会を、北海道平和運動フォーラム、石狩、札幌の各フォーラムの主催で開催しました。2月26日13時から千歳市民文化センターで開催された集会は、小林雪夫代表の主催者挨拶の後、二つの講演がありました。最初に「米軍再編と自治体の平和力」のテーマで非核市民宣言運動・ヨコスカの新倉裕史さんがスライドも活用しながら講演。米軍再配置とこれに対応した新防衛計画大綱の狙いを分析、「自治体の主体的運動が平和確立の鍵である」ことを強調。また、ヨコスカと北海道で実施された「自衛隊ホットライン」運動から多くの自衛官が政府の軍事拡張政策に疑問をもっていること、憲法9条によって平和が守られていることを認識していると報告しました。
次に札幌学院大学の伊藤雅康教授が「憲法改定の動きをどうとらえるか」の講演がありました。伊藤氏は最近の改憲論の特徴を詳しく説明するとともに「現在の自衛隊合憲論は、国家固有の自衛権のために保持可能であり、従って、戦力に至らない程度の実力とされてきた。しかし、多くの改憲案で提起されている『自衛軍』は戦力そのもの。これを認めれば軍事拡大、戦闘行為への歯止めか効かなくなる」と訴えました。
この集会には約450名が参加、最後に「北海道を米軍の一大拠点、前進基地にさせないため全力をあげる」との集会アピールを確認して終了しました。

集会アピール(案)PDFへ