F15戦闘機墜落に対する声明


掲載日:2006.01.18

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1月17日、米空軍嘉手納基地所属のF15戦闘機が訓練中、洋上に墜落した。事故原因や詳細な状況については不明である。新聞報道によると、沖縄県の基地防災統括監が「なぜ落ちたのか、徹底した原因究明が必要だ。

何度も安全対策を要請しているが、目に見えた改善が見られない」(「沖縄タイムス」)と怒りをあらわにしたという。当然のことである。
沖縄では、2004年10月にもF15戦闘機の接触事故が起きている。さらに遡れば、2002年、1995年、1994年に、それぞれF15戦闘機の墜落事故が発生している。また、補助翼などの落下やエンジントラブルも多発している。2004年の接触事故の際は、「パイロットの二重のミス」との報告であったとも報じている。訓練と称して、沖縄県民の頭上を飛び交っているF15戦闘機。パイロットのミスももちろん看過できないが、その構造的欠陥を指摘する見解もあり、嘉手納基地周辺の県民の不安感は計り知れないと思う。
このF15戦闘機訓練の一部の移転先候補地として千歳基地の名前が挙がっている。私たちは昨年11月の緊急集会の際「爆音を撒き散らし、事故を多発させ、住民に計り知れない不安・被害を与える今回の移転案は断じて認めることはできない。計画案の白紙撤回を強く求めるものである」とのアピールを発した。
道内においても、自衛隊の演習・訓練ではあるが、迫撃砲の越境事件、F15戦闘機の接触事故による部品落下、陸上自衛隊のヘリによる同様の部品落下などの事故が相次いでいる。一方、すでに米海兵隊の実弾射撃訓練の分散に伴い、陸上自衛隊矢臼別演習場で訓練を受け入れている現実もある。
私たちは、改めてF15戦闘機訓練移転反対の意思を表明するとともに、3月末にも「最終報告」が取りまとめられようとしている在日米軍基地再編・日米軍事同盟の一層の強化に反対する意思を内外に明らかにするものである。さらには、北海道、千歳市等関係自治体が「訓練移転反対」を声高らかに表明するよう強く訴えるものである。

2006年1月18日
北海道平和運動フォーラム
代 表 杉山さかえ
代 表 江本 秀春
代 表 小林 雪夫