「改憲手続法」(国民投票法)改正案の強行採決に対する緊急メッセージ


掲載日:2021.04.30

 4月15日、衆議院憲法審査会が開催され、28日には参議院憲法審査会が始まりました。自公政権や一部野党は、5月6日に予定されている衆議院憲法審査会で「改憲手続法」改正案の強行採決を目論んでいます。
 自公両党は「議論は尽くされている」としていますが、「最低投票率」あるいは「最低得票率」、テレビCM規制、インターネット規制、政党への外資規制の問題などについて十分な議論をせず回避してきました。また、「公選法並び7項目」の内容についても「期日前投票の弾力的運用」や「繰延投票の告示期間の短縮」は、「投票環境の向上」という法改正の目的に反する事態をもたらす可能性があり、市民の意思を反映させるための公平な国民投票制度を構築しようという気がないと言わざるを得ません。
 自民党が改正案を早く成立させ、改憲論議に入りたいとの思惑をもち、特に新型コロナウイルス感染症の社会情勢を強調した「緊急事態条項」創設を目論んでいることは明らかです。緊急事態条項が創設されてしまえば、大規模自然災害に限らず総理が「特に必要がある」とすれば、どのような時でも、国民主権・三権分立という憲法秩序の停止、国民の権利の侵害される危険が極めて大きくなります。
 今回の「改憲手続法」改正案や憲法改正の問題点を、北海道平和運動フォーラムの代表であり、室蘭工業大学で憲法学を担当している清末愛砂さんからのメッセージとして収録しましたので、ぜひ、ご覧ください!