8.24「戦争をさせない北海道委員会」総がかり緊急行動を実施しました
掲載日:2017.08.24
戦争をさせない北海道委員会は、8月24日18時から札幌市大通公園西4丁目広場にて「戦争をさせない北海道委員会」総がかり緊急行動を実施し250人が参加しました。
本緊急行動は、8月28日まで続く日米合同訓練に、継続して抗議の声をあげていくため、緊急に集会を開催した。
主催者を代表し、北道平和運動フォーラムの長田秀樹代表は、「8月10日から始まった、日米共同軍事訓練。18日にはオスプレイが北海道に飛来し、21日には沖縄県外では初めて夜間飛行訓練を強行した。オスプレイは機体の構造上の問題、欠陥があるのは明らかであり、昨年12月名護市沖、今月5日のオーストラリア沖での墜落事故。こうした事故を起こしているにも関わらず、米政府は、安全性を裏付ける具体的根拠や事故原因すら明らかにしないまま、安全宣言を出し、日本政府は、米側が安全と言えば安全であると言って、米軍の言いなりになり、追認する。今からでもオスプレイの運用を中止すべきであり、日本への配備そのものを撤回させねばならない」と批判した。また「オスプレイだけでなく、昨年9月には攻撃戦闘機のハリアーが墜落事故を起こしている。12月には岩国基地の沖合でF-18攻撃戦闘機が墜落事故を起こしている。ヘリの吊り下げ訓練途中でタイヤを民家近くに落下させる。パラシュート降下訓練を夜間に行う。1996年SACO合意で伊江島飛行場で行うとしていたのに、嘉手納基地で訓練強行、滑走路を外し、降下すると。数をあげたらきりがない。米兵等の暴行事件が相次いでいるのが沖縄の現状。それほど沖縄の負担軽減と言うのなら、こうした、恐怖と隣り合わせの県民の不安を取り除くことこそが、政府の役割ではないか。米軍基地撤去、沖縄からの配備撤回を連帯し求めていかねばならない」と挨拶した。
次に、北海道憲法共同センターの黒澤幸一・代表が、「日米共同軍事演習、いくつか特徴がある。2000人もの海兵隊が参加、自衛隊は1400名以上。オスプレイが初めて参加。防衛装備庁も演習に関わっている。どんな新しい武器を演習で使っているか分からない状態。最大の特徴は、全て秘密裏に行われていること。これまで矢臼別周辺の自治体には、砲弾が何発使用されるか等、予定が知らされていたが、今回は全く時間も何が行われるのかも報告がなく訓練が行われている。軍事演習が専守防衛だと言っている日本の憲法に違反すると思う。ただちに訓練中止、オスプレイは米国に帰れ」と訴えた。
続いて、北星学園大学教授の岩本一郎さんが、「二兎追う者は一兎を得ず。まさにオスプレイのこと。ヘリのように長い滑走路を必要とせず、航空機のように長距離移動を可能とする。ヘリと航空機の良いトコ取りをしようとしたのがオスプレイ。開発に30年以上の歳月をかけ、数千億ドルもの巨額の費用をつぎ込み、開発中の事故で30人の尊い命を犠牲にした。しかし、出来上がったオスプレイは誰もが認めるように、構造上の問題から操縦が極めて難しく、危険な空飛ぶ怪物。米国は開発コストを何とか回収せねばならない。矛先は日本に向けられた。安倍政権は米国のセールストークに負け、陸自にオスプレイを17機導入することを決めた。調達費用は1842億円。年間の維持整備費が230億円。維持整備費はオスプレイ1機の値段の倍。普通の感覚からすると、こんな契約は結ばない。米国から武器を買うことが日米同盟の証だと考えているのだろう」と批判した。
最後に、室蘭工業大学大学院准教授の清末愛砂さんが、高橋・北海道知事に向けて、「平和的生存権は、戦争準備や暴力を肯定する社会を否定するから意味があるのだと。憲法尊重擁護義務を課せられている知事は、道民の平和的生存権を絶対に犯してはならない。それを真摯に受け止めないのであれば、知事の資格はない」と批判した。また「看過してはならないもうひとつ重要なこと。オスプレイ飛行は沖縄では日常茶飯だということ。沖縄では恐怖の音を頻繁に耳にするだろう。日々、沖縄県民の平和的生存権が侵害されているということ。北海道でも、沖縄でも、日本のどこであろうと、オスプレイは飛んではならない。飛行させてはならない。米軍基地に囲まれて生活している沖縄県民への想像力を忘れてはならない。北海道での反対運動が、沖縄の反基地運動への連帯・共闘に繋がることを、私は強く訴える」と述べ、警鐘を鳴らした。
その後、参加者は、大通公園から札幌駅前通りの中心街を「オスプレイ No!!」「夜間訓練絶対反対!」「訓練は今すぐ中止しろ!」などと、デモコールしながら、札幌の中心街を行進した。