11.23幌延デー北海道集会


掲載日:2016.11.23

「北海道への核持ち込みは許さない!」をスローガンに、11月23日幌延町共進会場において「北海道への核持ち込みは許さない!11.23幌延デー北海道集会」が開催され、全道各地から800人が参加した。今年で31回目で、北海道平和運動フォーラムの主催、道北核廃棄物処分場反対連絡協議会が共催した。

800人が参集した11.23幌延デー集会

800人が参集した11.23幌延デー集会

この集会は、1985年11月23日に、旧動燃が「高レベル放射性廃棄物貯蔵・研究施設(貯蔵工学センター)」建設に向けて、抜き打ちのボーリング調査を強行して以来、毎年開催している。

なお幌延深地層研究センターをめぐっては、道は「放射性廃棄物の持ち込みは受け入れ難い」との条例を制定し、道および幌延町、原子力機構(旧核燃機構)は「研究のみ」として「放射性廃棄物や放射性物質を持ち込まないし使用しない」「研究終了後は埋め戻し、最終処分場にしない」との「協定」を締結しています。しかし、政府は処分地選定に向け、「国が前面に出る」として「科学的有望地」を提示し、調査自治体等への協力を自治体に申し入れるなどの「基本方針」を閣議決定しています。この「基本方針」にもとづく「説明会」を全都道府県で開催することが明らかになりましたが、開催が秘密裏に進められるなど「積極的な情報公開」「国民の理解」とはかけ離れた対応に終始している状況です。

今後、政府は日本全国を「適性の低い地域」「適地」「より適性の高い地域」に分けて「有望地」を提示し、複数の自治体に調査受け入れを申し入れる方針を明らかにしています。

最終処分場について、「ここ道北が適地として示されることが懸念される」と述べる長田・代表

最終処分場について、「ここ道北が適地として示されることが懸念される」と述べる長田・代表

主催者あいさつで、北海道平和運動フォーラムの長田秀樹・代表は、「幌延深地層研究センターをめぐって、道は、放射性廃棄物の持ち込みは受け入れ難いとの条例を制定し、また道および幌延町、原子力機構は、研究のみとして放射性廃棄物や放射性物質を持ち込まないし使用しない、研究終了後は埋め戻し、最終処分場にしない、との協定を締結しています。また処分場の選定をめぐっては、国は昨年、自治体の公募に頼る方式から国が受け入れを要請する申し入れ方式に改め、2016年中に日本全国を「適性の低い地域」「適地」「より適性の高い地域」に分けて「科学的有望地」を提示する予定で、日本地図を三色に色分けして提示するとしています。北海道では、道東や、ここ道北が適地として示されることが懸念されます。また、髙橋知事は、質問に対しての返答で『国の権限において判断される』とか『仮定の話には答えられない』と核抜き条例を持つ知事として不誠実な対応に終始しています。私たちは、全国の仲間と連帯して、幌延に限らず北海道を最終処分場にしない闘いをすすめていきます」と挨拶しました。

「最終処分場の問題と同時に、脱原発の問題もとても重要」と連帯挨拶する勝島・事務局長

「最終処分場の問題と同時に、脱原発の問題もとても重要」と連帯挨拶する勝島・事務局長

連帯挨拶では、フォーラム平和・人権・環境の勝島一博・事務局長が、「最終処分場の関係は、中央段階でも常に警戒を強めて対処しています。三者協定の履行を求めては、ともに全力で闘いをすすめていきます。また、最終処分場の問題と同時に、脱原発の問題もとても重要です。原発の再稼動をさせない運動は、全国でも様々な仲間が連携して行ってきています。また核燃料サイクル、もんじゅの問題についても、廃炉すべきとの判断は遅すぎたと言わざるをえませんが、廃炉が決定するまでは、全力で対応していかねばなりません。幌延の最終処分場の関係、脱原発、これからも、北海道の皆さんとともに、運動の先頭になって頑張っていきますので、引き続きご協力よろしくお願いします」と述べた。

来賓挨拶は3人が行い、最初に民主党北海道副幹事長の北口雄幸・北海道議会議員が挨拶した。続いて、社会民主党北海道連合の熊谷吉正・代表、最後に幌延現地監視委員会の特別監視員の本田正さんから、現在の状況や自身の活動報告を受けた。

団体決意表明では、北海道生活クラブ生活協同組合の山﨑栄子・理事長、続いて、市民ネットワーク北海道の神代知花子・石狩市議会議員、北海道平和運動フォーラム網走ブロック協議会の佐藤正人・代表、道北核廃棄物処分場反対連絡協議会の藤田孝一・代表、核廃棄物施設誘致に反対する道北連絡協議会の鷲見悟・代表委員の皆さんから決意が述べられた。

集会決議の提案は、地元の平和運動フォーラム道北ブロック協議会の東利博・代表委員より、「人類と核の共存はできません!私たちは、脱原発社会の実現をめざし、泊原発をはじめ全国の原発の再稼働を許さず、大間原発の建設中止、すべての原発やもんじゅの廃炉、六ヶ所再処理工場の閉鎖、北海道への核のゴミの持ち込みや核のゴミの地層処分に反対し、見直しを求める運動を、全国の仲間と固く連帯し発展させていくため、あきらめず粘り強く闘っていきましょう」との提案を全員の拍手で採択した。

「北海道を 核のゴミ捨て場にするな!」などと訴えながら町の中心街をデモ行進した

「北海道を核のゴミ捨て場にするな!」などと訴えながら町の中心街をデモ行進した

スローガンの提案、採択の後、北海道平和運動フォーラムの寺岡文明・事務局次長の発声に続き、「原発をなくそう」「地層処分を見直せ」などと参加者全員でシュプレヒコールを行った。

長田代表の団結ガンバローを行って、集会を終えた後、参加者は幌延町の主要道を、「北海道を核のゴミ捨て場にするな!」などと幌延町民に訴えながら行進した。