4.26チェルノブイリデー市民集会を開催しました
掲載日:2016.04.26
1986年に起きた旧ソ連のチェルノブイリ原発事故から節目の30年を迎えた4月26日、大通公園西6丁目広場にて「4.26チェルノブイリデー市民集会」が開催され、400人が参加した。主催は、北海道平和運動フォーラムと各市民団体で作る「4.26チェルノブイリデー市民集会実行委員会」。毎年4月26日に集会・市民講演会を開催し、再びこのような惨事をくり返さないよう脱原発の運動を展開してきた。
主催者を代表して生活クラブ生協の船橋奈穂美理事長より「私たちは、チェルノブイリ事故で原発の危険さを思い知った。そして、私たちは大きな反対運動を続けてきた。でも日本は、この事故を教訓に出来ずに、原発事故の当事者になってしまった。同じ失敗を繰り返させないために、私たちはここに集まり、声を上げてきた。泊の現状を確認し、幌延の思いを聞き、福島の思いを、自分の思いとして共有しよう。そして、チェルノブイリに思いをはせ、原発政策を止めさせるため、戦い続けましょう」とあいさつがあった。
続いて北海道平和運動フォーラムの長田秀樹事務局長より泊原発の状況として、「川内原発は、基準値振動確定から1年5ヶ月後に再稼働した。昨年12月25日に泊原発は、基準値振動が確定したので、2017年夏前後に泊3号機再稼働公算が大きいという状況にある。泊3号機の再稼働を絶対許さないためにも、地元同意の拡大、避難計画の問題等、行政、政府、電力会社に問題を付きつけながら運動をすすめていきたい。10月8日には、さようなら原発北海道集会を大通西8丁目で開催する予定。皆さんのご参加を」と報告があった。
次に福島の現状報告が、こだまプロジェクト代表の宍戸隆子さんからあり、「2011年春、第一原発事故後も、今日のように暖かく、沢山の花が咲き、美しい景色だったが、放射能が拡散されていた。風が、湧水が、綺麗に見えるが毒かもしれないという状況。子どもたちを連れ、札幌にきたが、沢山の友人、子どもたちを福島に残してきた。後ろめたさ、苦しさは、本当に皆さんに伝わっているだろうか。30年前、チェルノブイリのお母さんたちは、もっと辛い思いをしただろう。何が起こってるのかわからない中、子ども達を守りたいと必死に逃げたと思う。そんな辛い思いを、他の誰にも味わってほしくない。声をあげることで、一人でも『原発は、いらないと感じてくれる人が居たらいいと思う。一度の爆発で故郷を失う、そんな湯沸かし器はいらない。もっともっと沢山の人に、原発は危ないと伝えましょう」と切実に訴えた。
報告の最後として幌延問題について、豊富町で酪農を営む山路弦太さんから「幌延問題に関わり15年くらい経った。幌延問題は、原子力開発機構と、北海道庁、幌延町、三者協定を結び、最終処分の研究をしている。研究期間を20年程度と協定前文の中に書いているが、20年という期間は原子力開発機構から提示されて研究が続いている。現在16年目。予定通りならば、あと4年で研究終了。今のところ三者協定を守ると言っているが、最近雲行きが怪しくなってきた。ただし、皆さんがビラを配ったり、行動してくれている事は、地元に届いている。原発反対といっても、具体的に何をしたらいいか分かり難かったら、幌延町に来たり、地元の人の話を聞き、暮らしの様子を見たりして、最終処分、高レベル放射性物質とどういう繋がりがあるか、肌で感じてもらい、これからも反対運動を続けてほしいと思う」と報告があった。
最後に市民ネットワーク北海道代表委員奥田恭子さんから集会アピールとして「チェルノブイリ事故から何も学ばず、福島の原発事故がなかったかのように、原発推進に回帰している。次の世代に原発の負の遺産を残すことはできない。原発ゼロの実現を」と力強く訴え、集会を終了しました。集会後は北海道電力本社前までデモ行進を行いました。