報告 北電へプルトニウム計画中止・MOX燃料加工契約の解除等の申し入れ
掲載日:2010.04.08
4月8日午前、「脱原発・クリーンエネルギー市民の会」は、泊原発3号機の営業運転の中止とプルサーマル計画の撤回およびMOX燃料加工契約の解除を求める申し入れを北海道電力に行いました。
冒頭、道フォーラム山田代表より申し入れ書を手渡すとともに申し入れの趣旨について説明を行い、安全性が確保されない原発・プルサーマル計画の即時中止を改めて強く申し入れました。
これに対し北海道電力は、「原子力発電は電力の安定供給に優れ、CO2削減の切り札である」との従来の主張を繰り返しました。また、「新たな活断層」の存在については、「現在信頼性を高めるために再調査中であり、結果は公表する」としましたが、公表時期については明確にしませんでした。さらに、MOX燃料加工契約の解除については、「プルサーマル計画はウラン資源の有効活用のために重要であり、早期のプルサーマル計画はすすめていきたい」と回答しました。
その後、山田代表より①ウランが安定した資源とは言えないこと②将来の電力需要が減少すること③MOX燃料の混合比率がヨーロッパに比べて高いことの危険性などについて指摘があり、ほかの市民の会参加者からは、活断層の調査結果が明らかになっていない段階での契約締結に対して強い怒りの声が出されました。さらに、MOX燃料の不純物が問題視されている中、その安全基準が国にはないことが強く指摘されるとともに電力会社ごとにその基準が違っていることも明らかにされました。
これに対し北海道電力はMOX燃料の安全性・安全基準について答えに窮し、「後日回答したい」と答えるにとどまりました。
最後に山田代表より、現在進められているプルサーマル計画が安全性を担保できない「実験」であり、電力会社にとっても非常に危険な計画であることを指摘して申し入れを終了しました。