「CV22オスプレイ」の道内飛来に対する 北海道平和運動フォーラム声明
掲載日:2020.08.05
8月3日に真狩村などの上空を、低空で飛行する米空軍オスプレイ「CV-22」が確認された。翌日の4日には千歳市航空自衛隊千歳基地に着陸した。
両日とも、米空軍から北海道防衛局を通じ、道や市町村に対する事前通告はなく、また、防衛局は、飛行の目的や経路も明らかにしていない。 これまでに道内での訓練や航空イベントでオスプレイが飛行したことはあったものの、事前の通告がなく飛来した例は初めてである。
通告なしが繰り返されると、飛来が日常化しかねない懸念が強まり、このことは断固として許すことはできない。
全国知事会は、「米軍基地負担に関する提言」を採択しているが、その提言の中で、米軍機による低空飛行訓練等について、「訓練ルートや訓練が行われる時期について速やかな事前情報提供を必ず行い、関係自治体や地域住民の不安を払拭した上で実施されるよう、十分な配慮を行うこと」を求めていて、また新型コロナウイルス感染症が拡大し、在日米軍にも感染者がいる現状において、「どこから来てどこに向かったかわからない」状況は道民の不安を一層煽るものだ。
オスプレイは開発段階から重大な墜落事故を繰り返してきた。専門家からもエンジンが停止した際に安全に着陸するための「オートローテーション」機能がないことや、水平の飛行機モードと垂直に離着陸する際のヘリモードとを切り替える、プロペラの回転軸を傾けた「転換モード」での事故を多発するなど、機体の構造上の欠陥が指摘されている欠陥機であり、訓練中のオスプレイから金属部品が落下する事故も起きている。
このような危険なオスプレイが、道内上空を飛行することに強く反対の意志を表明するとともに、北海道や各自治体は、住民の生命と安全を守るためにも、直ちにオスプレイの飛行を中止するよう日本政府及び米国政府に対し申し入れることを強く要請する。
以上
2020年8月5日
北海道平和運動フォーラム