3.13 さようなら原発北海道集会を開催しました
掲載日:2016.03.13
「さようなら原発1000万人アクション北海道」は、3月13日に札幌市共済ホールで「フクシマを忘れない!さようなら原発北海道集会」を開催し、900人が参加した。2011年3月11日の東日本大震災・東京電力福島第一原発事故から5年を迎えたが、会場内の650席の全席が埋まり、ロビーやビル1階にも人があふれ、関心の高さがうかがえた。
集会の冒頭、長田・平和運動フォーラム事務局長から、3月10日未明、道内で反原発運動を行っている団体宛に、本集会に対して爆弾予告ともとれる脅迫めいたメールが届いた件について、「本集会は、東日本大震災・東電福島第一原発事故の犠牲者のご冥福をお祈りするとともに、原発事故の早期収束や被災地の早期復興を願う集会。こうした言論・集会結社の自由に対する妨害に強く抗議するとともに、参加者の安全確保に万全の配慮をした上で、予定通り開催した」と、説明があった。
また、開会後、東日本大震災で犠牲になった15,894人の尊い命が犠牲になったことに対し、参加者全員で、ご冥福をお祈りし、黙とうをささげた。
主催者挨拶で、麻田信二・北海道生活協同組合連合会会長理事から「メルトダウンという重大事故が起きても、政策に変更が無い。原因の究明も、責任の所在も不明だ。あれから5年が経っても、避難生活を余儀なくされている方々が、10万人もいる。原発は、安い・安全・クリーンという三大スローガンは、全くの嘘だ。北海道の未来を考えれば考えるほど、原発はいらない」と、訴えました。
続いて小野有五・北海道大学名誉教授から、「原発再稼働をめざす原子力規制委員会の問題点~ずさんになっていく原発の適合性審査~」と題した発言があった。小野さんは、「規制委員会のメンバーに、地理学を知っている人がいない。根本的な問題があるのに、その疑問に答えられない。また、なんら問題が解決されていない中、委員長は『落ち着くところに落ち着いた』と、まとめに入ろうとしている。審査の中身は、ずさんと言わざるを得なく、とても危惧すべき状況だ。泊原発の再稼働を許してはいけない。再稼働させない闘いを、皆さんとともに進めていく」と力強く述べました。
西尾正道・国立北海道がんセンター名誉院長からは、「福島の放射線被害の現状と課題」と題して発言があった。西尾さんは、「原発政策は、負の箇所は隠して進められている。そのひとつとして、公開される放射線の線量は、私の計測器で図ると、ずっと値が高い。トリックで国民をだましているのが現状だ。泊に万が一のことがあれば、壊滅的だ。人間としての見識の問題だ。健康被害という観点、目線でも、ぜひ原発反対・再稼働反対の運動を行ってほしい」と力説しました。
避難者自治組織「桜会」の顧問の宍戸隆子さんからは、「福島からの報告」と題して「帰れない、帰りたくない人の声は、国に届いていない。避難者の家賃制度も、もうすぐ廃止される予定で、避難者は、その後どうしたら良いのか? これがこの国の政策なのです。ただ、苦しいのは、福島からの避難者だけではなく、福島に住んでいる人も同じ。どちらでも、3.11の前の生活とは、違っている。もう二度と同じ思いで苦しむ人を出してはいけない。そのために、原発反対の声を、たくさんの人に広げていきましょう」と切実に訴えた。
集会アピールでは、「私たちは、決してフクシマを忘れてはなりません。命と暮らしを守るため、そして子どもたちの未来を守るために要求します。泊原発の再稼動をとめましょう!そして、すべての原発をなくしましょう!さようなら原発!」とのアピール案を、満場一致で採択した。
その後参加者は、メッセージボードアピールを行った後、札幌市の中心街を「泊原発 再稼働反対!」「原発いらない!」「子どもを放射能から守ろう!」などと訴えながら、デモパレードを行った。