報告 東日本大震災・福島原発事故から1年、早期復興!なくそう原発!許すな再稼働!3.11北海道集会
掲載日:2012.03.14
3月11日、札幌大通公園西8丁目広場で「東日本大震災・福島原発事故から1年、早期復興!なくそう原発!許すな再稼働!3.11北海道集会」を開催し、一般市民や市民団体、労働組合など約2,500名が集まりました。
開会前には、「小樽潮太鼓」によるアトラクション。その後、東日本大震災によって犠牲になられた方々へ黙とうを行いました。
集会では、「さようなら原発1000万人アクション北海道」呼びかけ人である、北海道大学名誉教授の小野有五さん、国立北海道がんセンター院長の西尾正道さん、北海道生活協同組合連合会会長理事の麻田信二さんが発言しました。
小野さんは「3.11が世界を変えた。変わっていないのは日本だけ。今回の福島原発事故で生活を壊され、家庭を壊され、引き裂かれ、健康被害を受けている人がたくさんいる。そして今もなお、福島原発は放射性物質を出し続けている。その人たちの思いと、苦しみを考えた時、北海道にいる私たちは、泊原発を先ず止める。大間原発はつくらせない。このことを一人ひとりが声を上げて皆に訴えていこう」と呼びかけました。
西尾さんは「北海道でガン死亡率が1番高いのが泊、2番目が岩内。放射線の影響は浴びた人に直接おこる訳ではなく、子孫に徐々に継代的に引き継がれていく。このリスクを私たちは許容するわけにはいかない。これはイデオロギーの問題ではなく、人間としての見識だ。北海道は代替可能なエネルギーがたくさんあるのだから原発に固執する必要はない。北海道はNO原発で一致団結していこう」と述べました。
麻田さんは「食べ物は命であり、食べ物が健康を守る。昨年の3.11福島の重大事故が泊で起きたら、これからつくろうとしている大間であったら、北海道の基幹産業である農林水産業は全滅。観光産業も全滅。たくさんの資源がある北海道は、風力、太陽光、木質のバイオマス資源を使えば電力は十分ある。3.11から一年を契機に北海道から脱原発の声を挙げ、地域を元気にし、北海道が原発をなくしていこう」と呼びかけました。
次に、「さようなら原発1000万人アクション」の事務局から、泊原発の再稼働をめぐる状況と「全国1000万人署名」「3.24いわない集会」への協力を呼びかけました。
泊原発のある後志からの報告では、「きもべつ自然エネルギーにシフトしよう会」の斉藤愛三さんから発言がありました。
斉藤さんは「喜茂別町は泊原発から直線距離で39km。両親と、兄がやっている牧場まで53km。兄の牧場の牛乳を使い、牛と草の力を信じる工房というコンセプトでチーズをつくり生計を立てている。福島原発事故は北海道にも放射性物質を拡散させ、大地と共に生きる私たちの仕事は危険と隣り合わせだと知った。また、次の世代にこの豊かな大地を受け継いでいくこと自体を否定してしまうのが原発事故。生命力の高い農産物は、健康で元気な大地があることが必要不可欠。この大地をこれ以上汚染させないためにも、原発にお疲れ様、さようなら原発が絶対に必要だ」と訴えました。
集会アピールでは、小学校4年生の安斎由羽さんが「放射能の不安の中で暮らすのはいやです。大人の皆さん、わたしたちを守ってください。私たちはやりたいこと、行きたいところ、夢がたくさんあります。私たちも頑張ります。どうか大人も頑張ってください」と呼びかけました。
その後のデモ行進では、「原発をなくそう!泊原発の再稼働は許さないぞ!」とシュプレヒコールしながら道行く市民に訴えました。
主催は、「さようなら原発1000万人アクション北海道」実行委員会。