報告 つながろうフクシマ! 全道各地で「さようなら原発大行動」
掲載日:2013.03.16
【旭川市】
3月10日、午後1時から旭川市役所前広場において、「東日本大震災・東電福島第一原発事故から2年!つながろうフクシマ!なくそう原発3・11道北集会」を開催しました。
集会冒頭に、東日本大震災で犠牲になった方々へ参加者全員で黙とうを捧げました。
その後、主催者挨拶にたった平和運動フォーラム道北ブロック協議会の島岡代表委員は「原発事故は人類の生存そのものを脅かすもので、再稼働を絶対に許してはならない。原発事故の収束の入口は脱原発への政治的な方向転換であり、一刻も早く代替可能なエネルギー政策に転換することだ。被災地に寄り添い復旧・復興に繋げ、原発根絶までともに闘おう」と挨拶しました。
続いて、道北核廃棄物処分場反対連絡協議会の藤田代表が連帯挨拶を行いました。藤田代表は、日本原子力研究開発機構の幌延深地層研究センターが、2月6日に地下350㍍の調査坑道でメタンガスや大量の地下水の湧水増水により堀削工事中断トラブルを公表しなかったことに対し、「三者協定では『積極的情報公開』が示されているはずだ。度重なる重大事故と情報隠し・虚偽報告を起こした旧動燃体質そのものだ」と強く批判し、幌延町に対しても監視活動及び積極的な情報公開を申し入れたことを報告しました。
次に、チーム「今だから」が大間原発「おおまちがい」の歌を披露しました。また、全上川農民連盟の河合委員長は、「安倍首相は15日頃にTPPへの参加を表明しようとしている。食の安心・安全を守ることは農業者の義務。そのためにも消費者・労組の皆さんにもTPP不参加への協力をお願いしたい」と訴えました。
集会終了後に予定していたデモ行進は、猛吹雪のために中止をし、「原発をなくそう!」「福島原発事故を繰り返すな!」「子どもたちを放射能から守ろう!」とシュプレヒコールを行い終了しました。
【函館市】 道南地域平和運動フォーラムは3月11日、「やめるべ、大間原発 つながろうフクシマ!さようなら原発講演会in函館」を開催し、会員・一般市民の約300名が参加しました。集会では、福島県「双葉郡の医療を良くする住民の会」代表の遠藤陽子さんが、「原発事故が起きたとき、住民はどう行動したのか~現在,そして課題は~」と題して講演しました。
遠藤さんは、震災当時,警戒区域で帰宅困難区域の双葉町に居住していて、原発事故が発生してから情報が隠蔽されながらの避難の様子など、当時の状況を刻々と語りました。また、原発事故後、報道されていないが、避難先の仮設住宅においての孤独死が多発していることや、実施中の健康調査の中で発見された子どもの甲状腺がんについて「原発事故とがん発生の因果関係ない」との見解を示すように県が主導し検討委員会の委員に秘密裏に持ちかけていたことなど、東電の補償に対する対応も含め、原発を巡っては依然として閉鎖的で様々な利権が渦巻いてると実感したと話しました。
【釧路市】
3月10日、釧路生涯学習センターで「つながろうフクシマ!さようなら原発1000万人アクションin釧路集会」が開催されました。
集会では、札幌琴似工業高校教諭の川原茂雄さんが「川原先生の出前授業」を行い、「核廃棄物処理の危険性」を中心に講演しました。
当日は150名の参加者があり、立ち見も出る中、熱心に「出前授業」に聞き入るなど市民の関心の高さが伺えました。
【小樽市】 3月10日、暴風雪に見舞われる中、「3.11フクシマを忘れない!泊原発再稼働に反対する!小樽リレートーク&パレード」を行いました。11時から長崎屋小樽店前にて、後志平和運動フォーラム代表や地元議員、市民団体がリレートーク形式で演説しました。 また、4月13日開催予定の「講演会~今、福島の子どもたちに何がおきているか~」の案内チラシを配布し、悪天候にもかかわらず多くの市民が受け取ってくれました。
12時からは約40名が参加し、小樽市内中心部でパレードを行いました。着ぐるみやプラカードを掲げ、シュプレヒコールを上げながらデモ行進をしました。
【帯広市】 「3.11から2年!」講演実行委員会(連合十勝・帯広、平和運動フォーラム十勝・帯広)は、3月21日18時30分から、「つながろうフクシマ!3.11から2年!十勝集会」を、帯広とかちプラザ視聴覚室で開催し、約150人が参加しました。
講演実行委員会を代表し、平和運動フォーラム十勝ブロック斎藤克己議長より「『3.11』から2年を前後して報道があったが、地震や津波の被害報道が多くて、原発の被害が見えにくくなっている。福島原発は廃炉に50年かかると言われて、故郷に帰り住むことができない。あの福島原発事故で脅威を感じ、このような悲惨なことを2度とあってはならないと、脱原発社会の実現を目指して頑張ってきた。泊原発の再稼働をさせてはいけない。大間原発を動かしてはいけないと、2月から取り組んでいる街宣行動でさらに訴えていきたい。」と挨拶しました。
そして、「3.11から2年!あのフクシマで何が起きたのか」と題して、朝日新聞記者の「木村英昭」さんが講演しました。木村さんは、2011年3月11日、巨大地震と津波に続いて、福島第一原発が驚くべき事態が進行していく中で、官邸や東電をはじめとする中枢が「機能不全」を起こして、原発をコントロールできずに慌てふためいている状況を、徹底した取材とその証言を裏付けるメモや資料等から、リアルな「映像や音声」を用いて「真実」を伝えました。木村さんは「今、安全対策でも津波対策ばかりが触れられているが、国会事故調は1号機の4Fにある『非常用復水器』は地震でやられたのではないかと疑って調査しようとしていた。しかし、東電は上から光もさして明るいのに『今は真っ暗』と説明し、国会事故調に現地調査を断念させたという『虚偽』があった。このことを東電は、担当者の『勘違い』で片付けようとしている。これは事故原因の真相を奪った重要なことだ。飛行機は事故原因が明らかになるまで飛ばさない。しかし、福島原発の事故原因そのものが明らかでないのに、『新安全基準』作りや『再稼働』をしようていることはあり得ないことだ。」さらに、「原発放棄問題があった。世界最高水準といわれた安全な原発が、事故を起こしてコントロールできない中で、東電は『撤退』しようとした。その東電が今後再稼働を担う責任、資格があるのか問う問題だ。」と力強く訴えられました。
次に「集会アピール」を全体で確認し、最後に連合北海道十勝地域協議会中村和宏会長より「福島の人々は住みたくとも出ていかなくてはならない。人権問題だ。1日も早い復興を願う被災者の皆さんの思いに私たちは応えていかなくてはならない。今日の学習会の内容を1人でも2人でも伝えていただきたい。」と閉会挨拶で終了しました。