さようなら原発北海道集会を開催


掲載日:2026.03.10

さようなら原発北海道集会を開催

「さようなら原発1000万人アクション北海道」が主催する「原発事故から15年 フクシマを忘れない!さようなら原発北海道集会」が、3月9日に北海道自治労会館で開催され、約250人が参加しました。
開会にあたり、北海道がんセンターの西尾正道名誉院長が、呼びかけ人を代表してあいさつし、原発事故による内部被ばくなど、健康被害の問題を医学的視点から指摘しました。

講演会には、龍谷大学政策学部の大島堅一教授をお招きし、「福島第一原発事故15年 原発ゼロ・再エネ100%社会の展望」と題し、講演を受けました。
大島教授は、福島第一原発事故後に示された「原発ゼロ社会」の方針が、その後の自民党政権で転換され、脱炭素の名のもとに火力・原子力を優先するエネルギー政策が進められている現状を説明しました。また、政府の説明責任より国民に理解してもらうことが優先された「第7次エネルギー基本計画」の問題点、実現性が担保されていない核融合エネルギーを掲げる現政権の姿勢も指摘されました。

原発の安全面では、原則40年とされる運転期間の規制が、停止期間を除外する仕組みにより実質延長される矛盾があること、地震の多い日本海沿岸での原発稼働の危険性、能登半島地震のような地殻変動に原発は対策できないことなどが指摘されました。さらに、東電福島第一原発事故で生じた膨大な放射性廃棄物や燃料デブリの処分の見通しが立っておらず、原発は将来に大きな「負の遺産」を残す存在であることが強調されました。
経済面では、再エネを中心とした国の支援制度である「脱炭素電源オークション」において、落札の8割以上を火力・原子力が占め、費用の一部は電気料金として国民負担になる構造の問題、そのことを巧みに描画で覆い隠すような政府の姿勢が指摘されました。

電力供給の面では、世界では再生可能エネルギーが原子力より「安価で導入が早く、大量の電力確保が可能」なことから急速に拡大している一方、日本はその流れに逆行している現状が示されました。広域な農地を持つ北海道では、「ソーラーシェアリング」など、地域に合った再エネ導入により、電力を100%賄う可能性も提起されました。
最後に、原発ゼロ社会は将来に「負の遺産」を残さない安全な社会につながり、再生可能エネルギーの活用により実現は可能であるとまとめられました。

閉会にあたり、北海道大学の小野有五名誉教授が、呼びかけ人を代表してあいさつし、泊原発や地層処分候補地に活断層が存在することの問題点、原発は地理的にも軍事的にも極めて日本を脆弱にさせるものであることにも触れた、見解を述べました。

北海道は、泊原発3号機の再稼動をはじめ、寿都町・神恵内村の概要調査への移行、幌延町深地層研究の延長継続など、原子力に多くの課題を持つ地域です。
将来のまちづくり、地域住民、そして子どもたちに「負の遺産」を残さず、安心・安全な北海道を守るため、引き続き「脱原発」の声をあげていかなくてはなりません。